最近、食品ロスについて情報を目にすることが多くなりました。
「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品を言い、食べ物を廃棄処分する際に殆どが焼却処分となり環境にも悪い影響を与えてしまいます。
日本では「食品ロス」の量は年間570万トンになり、国民1人当たりの食品ロス量は年間で約45kgです。これは国民1人当たりが毎日約124g(茶碗一杯分のご飯に近い量)のご飯を捨てていることになります。(農林水産省ホームページより)
この食品ロスの量570万トンは大きく分けると、事業系食品ロスが309万トン、家庭系食品ロスが261万トンで、家庭系の食品ロスが46%を占めています。事業系食品ロスはレストランやスーパーからの過剰除去、コンビニ等の期限切れ廃棄が主体で、家庭系の食品ロスは食べ残しや作りすぎが原因となっています。実にもったいない!
世界では飢餓に苦しむ人たちに対して年間370万トンの食糧支援が行われていますから、日本での食品ロスの量が如何に多いか理解できると思います。しかも日本では、食料をカロリーベースで、62%を輸入に頼り自給は38%に留まっています。このまま廃棄を続けると深刻な食糧不足になることも考えられますし、廃棄する際の焼却処分で排出されるCO2で環境負荷の増大を招く恐れもあります。また、食べ物を作る際に掛かるエネルギーや運搬時のエネルギーの損失、さらに焼却に掛かるエネルギーの無駄使いを考えると経済的な損失は膨大なものになってきます。
このため政府は「食品ロスの削減の推進に関する法律」を作り、令和元年から施行しています。先に施行されている食品リサイクル法に対し、より食品ロスの削減を目指す法律になっており、各自治体は実施計画を策定し実行する必要に迫られています。
そこで各家庭における、食品ロスを軽減させるためにどのような方法があるのかを考えてみると、まず、
「買い物時に、買いすぎない」
使い切れずに捨てたものの第一位は、野菜類です。
また賞味期限がギリギリで焦ったものは、牛乳や肉類です。
対策としては、
☆買い物リストを作成し必要なぶんだけ買いましょう。
☆安売りだからといって、使うアテのない「まとめ買い」も避けましょう。
次に、
「料理を作る際に、作りすぎない」
体調や健康を考えて、食べきれる分量を料理することが大切です。
家族とコミュニケーションをとり、行動予定に配慮することも必要です。
そして、どうしても残った料理はリメイクレシピで食べきりましょう。
また、
「外食時に、工夫をして食べきる」
注文時は小盛メニューやハーフサイズを活用して、食べきれる分だけにしましょう。
みんなでシェアして料理をおいしく食べきりましょう。
なるべく料理の量を選べるお店を選びましょう。
これらも重要と考えます。
小さなことかもしれませんが、みんなで行えば大きな力になります。
皆さんも工夫してはいかがでしょうか。